近くに居るのに。
「ひより、私先に帰るわね、バイバイ」
「えっかれん!」
かれんは走ってちゃった。
「変わらねえな…お前ら」
うちの頭を撫でた。
顔が自然と赤くなる。
だって皆見てるから。
「直也も元気だった?」
「おう」
柴田直也。
うちの…初恋の相手。
小さかったうち達は気持ちだけ伝えて離れ離れになった。
直也の引っ越しでね。
小さい頃は付き合うなんて知らないからただ大好きって言っただけだけど。