きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
「今日はあの男の子と
飲むの?」


月明りの中
背広さんが

私の顔をのぞきこむ


「え、猫ですか?
飲みませんよ!猫となんか」


なんとなく
慌てて否定すると
背広さんは
きょとんとした顔をした

「…猫?」


あ、そうか
勝手に呼んでる名前だから…


「いや、気まぐれだし
いつも気怠いし。
なんか猫みたいだし…」


そう言うと

背広さんが
くすっと笑った


「なるほど。いい名前だね。僕もそう呼ばせてもらおうかな

…それにしても、君」


「はい?」


「猫君の事話す時
なぜ、赤くなるの?」


思わず
背広さんの顔を見ると


背広さんは
悪戯な顔で
笑ってる


その顔を見ると
さらに
カァっと私の顔が
赤くなるのがわかる


「あ、赤くなんてなって…ません」


そう言ってはみたけど
矛盾してることには
気付いてた


「それに…今日は…」


あ、
言っても
いいのかな…


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