きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
「いや…何か居場所がないような気がして

ほら、人のテリトリーに入る時って
そんな時あるじゃない?」

猫はあごで

所在なさげに置いてあるパイプ椅子を
指して


私に座るように
うながした


ソファがあるのに…
ちょっと違和感を感じた

言われる通りに座ると
当たり前のように


ピンクのマグカップを
渡してくれた


「一応、コーヒーメーカーでドリップしたやつ

キリマンジャロだから
好き嫌いあると思うけど」


あ、ミルクとか気のきいたものはないから、

と素っ気無くつけたして

自分は
床に座ると
ブルーのマグカップに
口をつける



この
マグカップ…


男の子って気にしないの?


大抵の女の子は
この違和感に気が付くと思う


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