きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
ふと
目がさめる



この部屋は


猫の髪のにおいがする



ピンクとブルーの
ペアのマグカップも



机の上に何気なく転がされた


ピンクのボールペンも



動物柄の
鍋つかみにも



気が付いている

自分の胸が
痛くなる前に


この部屋を出て
自分の部屋に戻らなきゃ


遅過ぎやしないか

不安が胸をかすめるけど

昨日着ていた自分の服のにおいを感じたら


冷静な現実に戻れた気がして


少しホッとした


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