きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
騒ぎを聞き付けた

背広さんが
駆け降りてきた


「ジュンちゃん!
やけどしてるじゃないか!」


背広さんが
手を取って
顔をのぞきこんでくる


私の頬が赤く腫れているのに気付くと唖然とした


「…背広に手当てしてもらえ」



冷たく言い放って
猫は
去っていく


「待て!一体彼女に
何をしたんだ!」


背広さんが怒鳴る


「…そいつに聞けよ」


猫は


振り返らなかった


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