きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
俺の親父は


その世界では
ちょっとは名の知れた画家だ


そのお陰で
今まで何不自由のない
生活を送ることが
できたんだけど


幼い頃から俺は

時々癇癪のようなものをよく起こしては
親父を困らせていた


あ、母親は
親父がまだ有名になる前の

苦労絶えない生活のせいか

病にかかり
あっけなく逝ってしまったんだ


今考えると
ただ、寂しかったのかもしれないな


そんな俺をもてあました親父は

与えうるだけのおもちゃやゲーム
本、マンガなどの
嗜好品を

俺のまわりに
わんさか置いて


あまり
近寄らなくなった


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