きっと私の身体はジェリービーンズでできている。
8・快楽の恋
サチを親父に紹介された時
俺は18になったばかりだった
「はじめまして」
そう言うあのヒトは
ぽってりとした
紅く艶やかな唇が
印象的で
さくらんぼみたいだった
昔から他人の事を
名前でなく
視覚から得た印象で
認識するクセのある俺の中で
あのヒトは
サクランボとして
インプットされた
さらさらの
ロングヘアーに
切れ長の目
それとは逆に
肉感的な唇
あのヒトは
とても魅力的で
一般的にも
美人、と言われる
部類に分類されるような
女だった