わけあり女と暴走族
「待てよ!!」
帰ろうとした瞬間、悠希はあたしの腕を掴んだ。
「ちょ…離してよ。」
「……。」
「なに…シカト!?」
「お前…うるせぇ。」
なんなんだ、この男は。
自己チューにも程があるだろ…。
引き留めといてうるせぇって…何様だ!?
もちろん「俺様」とか言ったらシバくけど。
「今の声に出てるから。」
んなの知らねぇよ。
「とりあえず、眠たいし疲れたから帰る。明日はどうしてもキャンセルできない用事あるから。じゃあ和馬をよろしく。」