‐NAIAD story‐

「ふん、母の声でも聞こえたか?……お前がここまで強いとは思わなかった。が、もう遅い。俺は闇のクリスタルと一つになったんだからな!!!!…ほらお前の兄さんもそろそろ限界みたいだぞ!!!!」

ミリアはリンゼにふと目をやると、リンゼは片足を地面に足をつけていた。

「兄さん!!!!!!」

ミリアはリンゼに駆け寄った。

「はぁ…はぁ…。俺はもう駄目だ…。アーガスに聞いた話だ。『生命の断片』は、あの闇のクリスタルから出来ているみたいなんだ。ミリア、闇のクリスタルを壊すんだ。」

「……私が闇のクリスタルを…?………無理だよ……。」

「お前なら出来る!!!………あれを壊すんだ。この大国のために……民のために…。パラディアンの誇りを持て!!!………俺はミリアを信じてるよ……。」

リンゼは倒れた。

手に力がない。



リンゼは死んだ。



ミリアは目に涙が溢れた。

左目の紫色が涙のせいで光って見える。

「………絶対に………絶対に………お前を許さない!!!アーガス!!!!!!!!」

ミリアは銃を手に取り、乱射した。

しかし、アーガスは結界を張り攻撃は当たらなかった。

「感情に揺さぶられすぎじゃないか??まぁ俺は後お前を倒すだけだから、別に全然気にしないけど。」

「くそっ!!!!」

ミリアの気持ちは高ぶっていた。

…落ち着け私……。

これじゃああいつに勝てない。

考えるんだ………。

クリスタルは生命の断片を作っている。

クリスタルを潰せば他の人がパラディアンにならなくてすむ。

つまり、もう無駄な犠牲を払わなくて済む。

それにはあいつごと倒す必要がある。

時間がないな……。

黒い模様は右腕を埋めようとしている。

あいつを倒すにはどうすればいいんだ…………。

………………ふん、私が考えるなんてらしくないな。

……私らしさ………

…そう…強行突破だ!!!!!!!!
< 70 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop