超硬派彼女

悩みがあるなら

俺が荷物をまとめて駐車場に行くと、真琴が後ろをついてきた。


「んだよ。一人にしろって言ったろ」


「健斗さん、最近どうしちゃったんですか？せっかくメジャーデビューも決まったのに・・・」


「どうもねーよ。ウゼーから消えろよ」


「何か悩んでることがあるんなら真琴に相談してください」


「・・・。オメーよ、ネットで俺ら何て書かれてるか知ってるか？」


「見たことはありますけど」


「だったらわかんだろ。もうこれ以上叩かれたくねーんだよ」


「そんなこと気にするなんて健斗さんらしくないですよ。あんなの健斗さんを知らない人たちが想像して勝手に作ったイメージじゃないですか。


それに、ウチみたいに健斗さんの曲に勇気づけられた人がたくさんいるんですから」


「子供騙しならそれでいいんだよ。でもメジャーじゃ俺たちの音楽なんて絶対通用しねーよ」


「大丈夫ですよ。ルシードは絶対メジャーでも成功できます！健斗さんは何も考えず曲を書いてください」
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