ツンデレの涙
「いったーーっ!何だよ凶暴おんな!!」
走り出す悠斗。悔しくなって追いかけるあたし。
「あ・・・」
だめだぁーーっ。足がぁもつれるぅぅ。なんで酔ってるんだアタシ!!
フラフラして転びそうになるアタシを起こしてくれたのは、あの悠斗。
「もぅっもぅっ大丈夫よぉ!アンタなんか!」
ジタバタと両手を挙げて暴れてみた。凶暴さが増すアタシ。もう手が付けられないねっ。
仰け反っても抜けようとしても悠斗は離してくれない。
「ばかばかばかばかぁー!」
「はぃはぃ。凍死しちゃうよぉ~」
ずるずると引きずられて歩き出す。
往生際の悪いアタシはこんな事まで言い出す。
「もぅ。なんでさっさと帰らないの?馬鹿ねぇ」
肩を貸してくれる人に向かって、とてもじゃないが言える言葉じゃない。