ツンデレの涙
俊もアタシも仕事が忙しいのはそのまま。
忙しいのは当たり前で、お互いが理解していると思っていた。
最近じゃお休みメールはもちろん、ここ1ヶ月のスケジュールも知らない。
お互い時間が取れるときだけ電話したりメールしたりで、会える時だけお茶するぐらい。
すっかり合理的になってしまった二人の関係。
これって付き合ってるの?
こんな感じでも彼氏彼女なの?
ただ
面倒だから・・・
便利だから・・・
寂しくないから・・・
付き合っている事にしているのかもしれない。
アタシって最低・・・・
*****************
食後のコーヒーを飲んでいたらマスターが声を掛けてきた。
「二人揃っては本当に久しぶりだね!」
「へへっ。俺達めちゃくちゃ仕事が忙しいんですよっ!」
「仕事もいいけどたまには顔を出してよ~。俺、とっても寂しいって」
すっごい高テンションでマスターと話す俊。
今の私には無理。仕事が忙しく疲れているのかもしれない。
ここ「あーる」は俊と知り合った場所。
高校のときに友達と一緒に通って、勉強したりマスターや常連さん達と盛り上がってた。
その常連の一人が大学生の俊だった。