嘘つきな彼女Ⅱ


何も言ってこないから、何とも思ってないんだと思ってた。



「ぶれたりしないから大丈夫だよ」



笑いながらそう言うと、私の髪をくしゃっと掴んで自分の席へ戻っていった。



ちらっと見えた表情は少し笑ってて、嬉しかったのかな、なんて。



そんな顔を学校で見る機会なんてなかったから、やっぱり嬉しい。



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