飛べない黒猫
スプリングのきしむ音がした。
蓮が振り返ると、真央はソファーに横たわっていた身体を起こし、背もたれに身をあずけて座った。
クロオがニャアと鳴いて、真央の膝の上に乗る。
真央はうつむいたままで、クロオの背中を撫でていた。
「落ち着いたみたいですね。」
蓮はポケットから真央へのプレゼントを取り出して、低い声で2人に言った。
「僕からのプレゼント、さっき渡しそびれちゃって…。
今、渡して来ても大丈夫でしょうか?」
青田は嬉しそうに、しかし、蓮に合わせて小さな声で礼を言った。
「それは、それは…真央も喜びます。
ぜひ、渡してあげて下さい。」
蓮はゆっくりと立ち上がり、真央に近付いた。
「気分はどう?楽になった?」
真央はビクッと顔を上げた。
急に声をかけて驚かせてしまったようだった。
しまった!…やっちまった。
しかし真央は、コクリと首を縦に振り、蓮の目を見つめ返した。
蓮は自分を見つめる真央に驚く。
さっきここに運んだ時も、真央は蓮の目をじっと見つめたのだ。
考えていた以上に早く、打ち解けてくれるのは喜ばしい事だが、和野さんでさえ時間がかかったと言っていたのに…
蓮は不思議に思いながらも真央に並んで座り、プレゼントを差し出した。
「メリークリスマス。」
真央の視線は、蓮の目から、差し出されたプレゼントに移り、また、蓮の目に戻った。
「女の子にプレゼントを渡す事は、めったに、とゆーか…ほぼ、無かったから、気の利いたモノが浮かばなくって。
これね、店の中を見ていて偶然見つけたんだ…キレイでしょ。」
真央は箱の中のペンダントを手に取った。
「ムーンストーンという石なんだって。
不思議なチカラがあって…お守りみたなものらしいよ。」
蓮が振り返ると、真央はソファーに横たわっていた身体を起こし、背もたれに身をあずけて座った。
クロオがニャアと鳴いて、真央の膝の上に乗る。
真央はうつむいたままで、クロオの背中を撫でていた。
「落ち着いたみたいですね。」
蓮はポケットから真央へのプレゼントを取り出して、低い声で2人に言った。
「僕からのプレゼント、さっき渡しそびれちゃって…。
今、渡して来ても大丈夫でしょうか?」
青田は嬉しそうに、しかし、蓮に合わせて小さな声で礼を言った。
「それは、それは…真央も喜びます。
ぜひ、渡してあげて下さい。」
蓮はゆっくりと立ち上がり、真央に近付いた。
「気分はどう?楽になった?」
真央はビクッと顔を上げた。
急に声をかけて驚かせてしまったようだった。
しまった!…やっちまった。
しかし真央は、コクリと首を縦に振り、蓮の目を見つめ返した。
蓮は自分を見つめる真央に驚く。
さっきここに運んだ時も、真央は蓮の目をじっと見つめたのだ。
考えていた以上に早く、打ち解けてくれるのは喜ばしい事だが、和野さんでさえ時間がかかったと言っていたのに…
蓮は不思議に思いながらも真央に並んで座り、プレゼントを差し出した。
「メリークリスマス。」
真央の視線は、蓮の目から、差し出されたプレゼントに移り、また、蓮の目に戻った。
「女の子にプレゼントを渡す事は、めったに、とゆーか…ほぼ、無かったから、気の利いたモノが浮かばなくって。
これね、店の中を見ていて偶然見つけたんだ…キレイでしょ。」
真央は箱の中のペンダントを手に取った。
「ムーンストーンという石なんだって。
不思議なチカラがあって…お守りみたなものらしいよ。」