Rose of blood *short story*
◇カイン◇
外の世界
ここは…どこ……?
黒いカーテンに黒い絨毯、黒いベッド、黒いソファー…。
全て黒で統一されている。
明かりはいくつかのローソクの火だけ。
自分の名前も、どうしてここにいるのかも分からない。
「目が覚めたのね」
『…………』
部屋に入ってきた女の人が近付いてきて、俺のいるベッドに腰掛ける。
「私はエリー。あなたのお名前は?」
『…分からない』
「そう…きっとここに連れてこられる前に記憶を消されてしまったのね」
記憶を消された?
エリーの言っていることが理解できなかった。
エリーは冷たい手で俺の頬に触れ、こう言った。
「では今からあなたの事をアッシュと呼ぶわ」
『アッシュ…』
黒いカーテンに黒い絨毯、黒いベッド、黒いソファー…。
全て黒で統一されている。
明かりはいくつかのローソクの火だけ。
自分の名前も、どうしてここにいるのかも分からない。
「目が覚めたのね」
『…………』
部屋に入ってきた女の人が近付いてきて、俺のいるベッドに腰掛ける。
「私はエリー。あなたのお名前は?」
『…分からない』
「そう…きっとここに連れてこられる前に記憶を消されてしまったのね」
記憶を消された?
エリーの言っていることが理解できなかった。
エリーは冷たい手で俺の頬に触れ、こう言った。
「では今からあなたの事をアッシュと呼ぶわ」
『アッシュ…』