Rose of blood *short story*
◇シエル◇
ローズ
『いい加減婚約者を決めたらどうだ』
『まだ父上が元気なんですから、俺が結婚をする必要はないでしょう』
『お前という奴は…』
特定の女性と付き合うわけでもなく、フラフラと遊んでいる俺にいい加減飽き飽きしている様子の父上。
美しいと思う女性は勿論いる。
だが、心まで欲しいとは思わない。
それに、皆ただのシエルには興味がないだろう。
シエル・エメラルディアである俺に興味があるだけだろうからな。
コンコンコンッッ
「はぁい」
母上が返事をすると、使用人が部屋に入ってきた。
「ジョシュ・ファントム王子がお見えでございます。お通ししても宜しいでしょうか」
「えぇ、そうしてちょうだい」
「かしこまりました」
一礼をすると使用人は静かに部屋を出て行った。
そういえば、俺の好きそうな美術品が手に入ったから届けると言っていたな。
『まだ父上が元気なんですから、俺が結婚をする必要はないでしょう』
『お前という奴は…』
特定の女性と付き合うわけでもなく、フラフラと遊んでいる俺にいい加減飽き飽きしている様子の父上。
美しいと思う女性は勿論いる。
だが、心まで欲しいとは思わない。
それに、皆ただのシエルには興味がないだろう。
シエル・エメラルディアである俺に興味があるだけだろうからな。
コンコンコンッッ
「はぁい」
母上が返事をすると、使用人が部屋に入ってきた。
「ジョシュ・ファントム王子がお見えでございます。お通ししても宜しいでしょうか」
「えぇ、そうしてちょうだい」
「かしこまりました」
一礼をすると使用人は静かに部屋を出て行った。
そういえば、俺の好きそうな美術品が手に入ったから届けると言っていたな。