欲望チェリ-止まらない心
事の発端は一通のメールだったそうだ。
昨夜、何人かの元に萌菜ちゃんからメールが来たらしい。
《三咲は敵。明日から無視せよ!》
そんな内容のメールらしい。
「ゴメンね…。」
クラスメイトは申し訳なさそうにあたしを見る。
「ほんとは無視とか嫌だけど…萌菜に逆らうとさ」
クラスメイトは気まずい感じで目を見合せる。
「それに萌菜には希美と愛華もついてるし…」
「そうそう…ヤンキーとか歳上がバックにいるから…多分みんなも怖くてさ」
そ…んな…
あたしは二人の話しに絶句していた。
たしかに…最近、違和感は感じていた。
3人の中で自分は浮いてるような…そんな不安も感じていた。
だけど
だからって、なんで??
親友だって言ってくれたのに…
「ひど…い…」
あたしの唇は小さく震えていた。
あたし、信じていたのに。
不安に揺れた時だって、ずっと信じようとしていたのに…
突然裏切られた悲しみと悔しさに、あたしは唇を噛みしめる。