欲望チェリ-止まらない心
「……なんであんたが彼女なのよ?」
萌菜ちゃんの顔はもう笑っていない。
可愛い萌菜ちゃんの顔が鬼に見えた。
「たまたま幼なじみで?ざけんなッ!ムカつくんだよッ」
萌菜ちゃんはまたあたしの肩を押す。
「あんたが彼女なんて認めない」
「………ッ」
「認めないからッ…!!」
気付けば萌菜ちゃんは、泣いていた。
心底あたしが憎いという顔で…
そんな萌菜ちゃんを慰めるように愛華ちゃんと希美ちゃんが近付いた。
「萌菜はさ~中学ん時から聖先輩に憧れてて。だからわざわざここ受験したんだよね」
「なのに合格したら、いきなりあんたみたいなのが彼女ヅラしてて…」
「そりゃあたしでも納得出来ないって」
希美ちゃんと愛華ちゃんは冷たい視線であたしを見る。
さらに―――…
「あんたいっぺん、鏡みてこいや」
希美ちゃんの一言があたしの胸をザクッと切る。
「鏡みたらさっさと別れろ」