欲望チェリ-止まらない心
今までイジメられても、こんな風に暴力を振るわれたことはなかった。


「震えてんじゃん、希美やり過ぎ~」


愛華ちゃんが笑う。


「どこが?全然足りね~し」


バシッ!


希美ちゃんがあたしの頬をビンタした。


「ッ!」


あたしはそのまま、顔を横に向けてうつむいた。


イジメられても折れないあたしを追い詰めるためなのか


彼女たち自身、イジメの感覚が麻痺してきたのか


その行為は最初に比べて明らかにエスカレートしてきていた。


恐怖にあたしの体はガタガタと震えている。





「まだひー君と付き合ってたんだぁ~?」


萌菜ちゃんが腕組みをしたままあたしを見下ろす。


「どうしたら別れたくなるかなぁ?もっと痛い目みる?」


「…………」


恐怖に言葉が出ないあたしに、萌菜ちゃんは携帯を向ける。


「それとも、あたしが別れさせてあげよっか?」


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