欲望チェリ-止まらない心
そして放課後






「紅!ちょっと文化祭の記事、見てください」



俺が生徒会室に入るなり、先に来ていた橘が俺に駆け寄ってきた。


その手には、あのノートが抱きしめられている。


「ん」


俺は机に鞄を起きながらノートを受け取った。


「紅からのヒントを元に、根本から変えてみたんです」


「…へぇ?」


俺はイスに腰掛けると、ノートを開いた。


ノートにはたくさんのメモ書きがしてあり


橘がどれだけ頑張ったのかが、見て伺える。








橘はそんな俺の隣に回りこみ、中腰でノートを覗きこんできた。


「ほらっ、こことかちょっと面白い記事を見つけて…」


橘はノートを指さして、ちょっと興奮ぎみな声を出す。


「日本のゴミ焼却場の数と世界のそれの比較なんですけど」


「あぁ」


「日本がゴミ大国だっていうのは有名な話ですよね?」


橘からは今にも荒い鼻息が聞こえてきそうだ。


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