欲望チェリ-止まらない心
愛の始まりはダウ二ー
翌日






朝からTVで、長く鬱陶しかった梅雨が今週にもあけると予報されていた。


7月も中盤に差し掛かり、もうすぐ期末テスト。


それが終われば夏休みだ










その日の昼休み


「あ、紅っ」


いつものように俺が生徒会室に行くと弁当を食う橘がいた。


生徒会室の鍵を橘にもやってから、俺は2~3日に一回のペースで様子を見に来ている。


相変わらず、俺が行くとどこか嬉しそうな橘。


それが俺の優しさだ、と勘違いでもしているのか。


本来は鍵を渡すのは違反。


だから


万が一おかしなことが起きないよう、俺は見張るために来ているだけなのに。


そう…見張るためだ。


俺がガタッと橘の向かいに座るのを、橘はちらちらと見ている。


視線がバレバレだし。


だけど鍵を渡してからの橘は明るくなった。


あのイジメを目撃した日から、コイツの涙は見ていない。


出来すぎだとは思うが…

イジメもあれでなくなったんだろうか?


それならそれで、良かったが。



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