欲望チェリ-止まらない心
萌菜ちゃんに言われた指定場所は駅から少し離れた裏路地だった。


駅周辺は結構人がいるのに、裏にくるとちょっと寂しい雰囲気がする。


天気が悪いから余計そう感じるのかな…?


少し怖いと思いつつ…



萌菜ちゃんの紹介なんだから大丈夫に決まってる!と必死に自分に言い聞かせる。


目的地まで来て、あたしは顔をキョロキョロさせた。


時刻は夕方の4時。


営業の帰りなのかサラリーマンがたまに通り過ぎるけど、それ以外の人通りはない。


えっと…それで?


これからどうしたら良いんだろ…?


萌菜ちゃんには着けば分かると言われたけど


何も分からないよ…!


そんな風にあたしが1人でオロオロしていると



「……三咲ちゃん?」


突然後ろから声をかけられた。


「は、はい!」


あたしが振り向くと、そこには30代半ばとおぼしきサラリーマンが立っていた。


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