欲望チェリ-止まらない心
俺がゆっくり振り向くと、三咲は着替え終わっていた。


自分の部屋なのに、突っ立っている三咲。


俺はくす…と小さく笑うとベッドから腰をあげた。




「なんとなく…だよ」



そして三咲に近付くと、その頭を優しく撫でた。


俺は三咲の頭を撫でるのが好きだ。


三咲が猫みたいに、気持ちよさそうな表情をするから。





かわいい…


かわいい俺の三咲。



がんばり屋さんの三咲だから、きっと俺には言えないんだろう。



「三咲には俺がついてるよ」


三咲が言えないなら、それでもいい。


俺が三咲を守るから。








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