欲望チェリ-止まらない心
「…………」
なんとなく沈黙が流れる中
食べ終えたあたしは静かにお弁当箱をしまう。
そんなあたしに、ひー君が口を開いた。
「三咲ごめんね」
「え?」
「寂しかっただろ?俺がずっと忙しくて…」
「…………」
あたしがひー君を見ると、ひー君はふっと微笑む。
「おいで?」
ひー君はあたしに手を伸ばすと髪にするりと指を通した。
「もっと甘えていいよ。前みたいに」
「!」
「ほら、以前キスしたいって甘えてきたよね?」
「!!」
あたしの顔が、かぁぁっと熱くなる。
「や、やだっ、ひー君…なに言って…」
紅もいるのに、そんなこと言うなんて…
ひー君はくすっと笑う。
「なに?恥ずかしいの?」
「そりゃ…!」
「やっぱり三咲は可愛いなぁ」
そう言うと
ひー君はあたしの髪に通していた手を、頬にうつした。