欲望チェリ-止まらない心





教室に戻ると5現目は自習だった。




教師が不在の教室では、それぞれが好きに席を移動したりしている。


あたしの席にも、優子ちゃんと亜季ちゃんが来てくれた。


優子ちゃんと亜季ちゃん

今日話しかけてくれた二人の名前。


今までは苦痛だった自習の時間だけど…。


こんな風に居場所があるだけで全然違うんだね。


萌菜ちゃん達に比べ、派手さのない二人は一緒にいても心が安らいだ。


窓の外では蝉の声が聞こえる。



「真面目にテスト勉強でもする?」


「じゃあ問題だすから答え合おうよ」


「Ok♪じゃあ縄文時代からね」



こんな当たり前のやり取りも…ずっと憧れてた。


そしてあたし達は問題を出し合った。





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