欲望チェリ-止まらない心
そして――…







「あ、あのさぁ…」




あたしは今日ずっと気になっていた事を、思い切って聞いてみた。



「どうして…二人はあたしに話しかけてくれたの?」


ずっと無視していたのに…


どうしていきなり?


どうして今日なの?




繊細な質問だけに、二人の顔にも少し戸惑いが走った。


だけどあたしの質問に、二人は答えてくれた。









「あのね、あたしと亜季陸上部じゃん?」


「うん…」


「でね?昨夜、部長から電話があったんだよね」


そう言って優子ちゃんは亜季ちゃんを見る。


亜季ちゃんも頷いて話し始めた。


「うちのクラスでイジメが起きてること、なぜか部長が知っててさ…」


「え?部長さんが?」


「うん。しかもなんか噂じゃ、他の運動部の奴らも、それぞれ部長から連絡があったみたいだよ」


「そうそう。今朝教室で何人か言ってたもんね」


「…………」




どういうことだろう…?


あたしは黙って二人の話しを聞いた。




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