欲望チェリ-止まらない心





この時間帯のファミレスの客入りは4割といったところ。



避暑地を求めてきたのか一人で珈琲を飲むサラリーマンや、子連れの主婦。


少し離れた席からは賑わう学生の声が聞こえた。





そんな中あたし達は真剣に机を囲んでる。


ひー君はあたしに数学を教え、続いて紅が英語と古典を教えてくれた。



勉強の合間、あたしはちらりとひー君と紅を見る。


模試でも全国クラスのひー君とそれに負けを劣らない紅。


しかも…二人とも容姿端麗。


爽やかで優しいひー君に、クールでどこか妖艶な紅。



あたしみたいな凡人に……


改めて、なんて豪華な状況なんだろうと思う。


これでまた悪い点を取ったら申し訳なくて


あたしは必死に勉強をした。





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