欲望チェリ-止まらない心
「やめろって」


紅は静かに言う。


「俺、もうお前に関わるのやめるから」


「え……」


「これからは…お前もちゃんと聖に頼れよ」


紅はそう言うとあたしの手を静かにほどいた。


「…………」


なんで…?

どうして?

ひー君に悪いから?


あたしが…ひー君の彼女だから?


ズキン…ズキン…


胸が…何故かえぐられたように痛い。





「や…だょ…」


気付けばあたしは言っていた。


ダウニ―のあの日…


離れないって、平気だって言ってくれたよね?


あたしといると楽しいって言ってくれたよね?









「仕方ないだろ?」


「………」


「聖が妬いてるの、わかんねぇの?」


「………」


あたしは唇を噛み締めた。


気を抜けば今にも涙が溢れてしまいそうで…


ねぇ、どうしてかな?


胸が切なくて、痛いよ…





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