欲望チェリ-止まらない心
確かに……


あれ以来ひー君はさらに優しくなったけど。


だけど…


大切にされ過ぎていると、たまに怖くなるんだ。


あたしも同じだけの愛情を返さなきゃ、ひー君に見透かされそうで…


おかしいよね。


あたしの方が、ずっとひー君を追いかけていたはずなのに。


最近では…ひー君の愛情のが、重く感じる時があるなんて。










その後も、他愛ないガールズトークは続く。


優子ちゃんも亜季ちゃんも好きな人がいるらしい。


優子ちゃんは部活の先輩に、


亜季ちゃんはなんとうちのクラスに好きな人がいるんだって。




「じゃあ、また遊ぼうね!」


「うんっ!次は泊まりでだよ」


夕方になり、あたし達は解散した。


時刻は6時を過ぎていて、水色とオレンジの混ざった夕焼け空が広がっている。


「はぁ…」


今日はすごく楽しかったな。


こんな風に女の子と色々話し合えたのは中学以来だ。


あたしは歩きながら一人で思い出し笑いをしていた。






< 275 / 488 >

この作品をシェア

pagetop