欲望チェリ-止まらない心
「せっかくクラスがまとまっても…なんだか悲しいね」


あたしは正直な気持ちを言ってみた。


確かに萌菜ちゃん達は怖い。


あの恐怖や言われた言葉は今でも深くあたしの中に残ってる。


だけど…


だからといってこんな状況は、少し切ない。


「まぁ仕方がないよ。本人たちも謝ってこないじゃん」


「うん…」


「それよりさっ、藤ヶ崎先輩と花火どうだったの??」


優子ちゃんの言葉に、あたしの心はさらに重くなる。


「う…ん。楽しかったよ」


ひー君とのこと…二人に相談してみたい。


だけど、あたしは未だに誰にも相談できずにいた。


ひー君の精一杯の気持ちを簡単に他人に言ってしまうのも気が引けたし…



何よりこんな中途半端な自分を軽蔑されるんじゃないか怖かった。



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