欲望チェリ-止まらない心

断罪の時

夏休みが終わり
二学期が始まった。







教室では久しぶりの学校に


皆少し気だるそうだったり活気づいたりしている。


始業式が終わり教室を見渡すと


萌菜ちゃんは窓際の席で一人、頬杖をついて外を眺めていた。


あれ…？


希美ちゃんと愛華ちゃんはどうしたんだろう？


もう関わりたくないと思いつつ一人ぼっちの萌菜ちゃんが気になって…


あたしはチラチラと萌菜ちゃんを見ていた。







すると―――…


ドキン


「……！」


萌菜ちゃんと目が合ってしまった。


萌菜ちゃんは目を見開いた後、少し赤くなり


すぐにあたしをキッと睨むと、そのまま視線を反らした。


萌菜ちゃん……


あたしはそんな萌菜ちゃんに、胸が苦しくなった。


ほんの少し前までは、あたしがそうだったから…


結局、その日萌菜ちゃんはずっと一人だった。





そして

その翌日もさらに翌日も――…




希美ちゃんと愛華ちゃんは何故か学校に来なくて


萌菜ちゃんはずっと一人ぼっちだった。