欲望チェリ-止まらない心
それからもひー君は、次々にゴールを決めていった。


パスは次々にひー君に回され、ひー君もそれに答えるように活躍した。


鮮やかなドリブル、そしてその高い身長でレイアップシュートを決める。

紅のチームは、ひー君にレイアップを打たせないよう


インサイドを守るゾーンディフェンスを取った。


しかし


紅のチームがゾーンを使えば、ひー君は外からのシュートを打つ。


ひー君はノーマークでチャンスがあれば、すぐ3ポイントを打った。


スナップを効かせて回転するボールが面白いほどゴールに吸い込まれていく。



「キャアアアアアアア!!!!!」



ひー君が3ポイントを入れる度
女子が興奮し体育館は盛り上がった。



どうプレイすれば良いのか瞬時に判断できる頭脳。


それに見合うだけの瞬発力と技術。


そしてなにより


ひー君の爽やかな笑顔がその場にいるすべてを魅了していった。



カリスマ性――…



それはまるでひー君の為にあるような言葉だと思った。



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