欲望チェリ-止まらない心
――――――…
――…








会議が終わり、ザワザワと皆が帰りだす教室。






だけど…


あたしはどうすれば良いか分からずに席に座ったままだった。


いつもならひー君に近付いて、一緒に帰るけど。


だけど……今日は……


どうすればいいの……?


スルーなんて出来ない…


だけど話しかけて良いのかどうかも、分からないよ。







そんな時だった。



「三咲」


「!」


気が付くと


座っているあたしの前にひー君が立っていた。



思わず絶句してしまうあたしに



「帰らないの?」


ひー君は少し首をかしげながらいつもの優しい笑顔を向けた。




―――…え?



「一緒に帰ろうよ」


「!」


「ほら」


机の上に置いてあるあたしの鞄を掴むひー君に


あたしも慌ててガタッと立ち上がる。


あ…あれ?

どういう事?


いつもと全く変わらないひー君にあたしは混乱した。



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