欲望チェリ-止まらない心
秘めた切なさ
それから2週間








校内は数日後にひかえた文化祭に向けて活気に満ちていた。


校内のあちこちで準備が進められ、看板やオブジェが廊下の端に置かれている。


みんなワクワク、楽しそうな雰囲気。


そして生徒会メンバーも


文化祭、そして新しい生徒会の発足に向け多忙を極めていた。





そんな中―――…




あれ以来、あたしはずっと紅に避けられ続けていた。


しかも、露骨に…。


会話は仕事に必要最低限のことしかしてくれない。


目だって合わせてくれない。



徐々に色づいてゆく秋の気配とは逆に


あたしの世界はまるでモノクロみたいに色を失っていく。



甘くて大好きだったあの香りは切なく苦い香りに変わってしまった。



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