欲望チェリ-止まらない心
ひー君がいなくなって。







「三咲ちゃんおかえり~!」


教室に戻ってきたあたしを笑顔で迎えてくれた優子ちゃんと亜季ちゃん。


「ただいま…」


そんな二人の笑顔を見ながら



「ふ…ぇ…っく…ひっく…」


「え?み、三咲ちゃん?!」



もう、ダメだ

ガマン…できない。



あたしは教室の入口に立ちすくんだまま、泣き出してしまった。


最後のひー君の悲しい顔が脳裏から離れなくて。


あたしは気付いてしまった。


ひー君はやっぱり、あの日保健室に来ていたんだ。


その上で、いつもと変わらない態度で接してくれてたんだね。





あたしの為に――…





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