欲望チェリ-止まらない心

なのに





「あたし…なんでこんなに…紅が好き…なんだろぉ…」





たったあれだけの

あの短い期間の


紅の言葉が、仕草が、笑顔が…


あたしを惹き付けて止まない。



今のあたしの全てなの…









「三咲ちゃん…」


二人はそのまま、あたしが泣き止むまで黙って傍にいてくれた。



ずっと抱えていた気持ちを二人に話して


だけど結局、結論は出なくて。


「とにかく一度、藤ヶ崎先輩ときちんと話し合ってみたら？」


「う…ん」


亜季ちゃんの言葉にあたしは小さく頷いた。