欲望チェリ-止まらない心
ピンポ―ン


レンガ作りのクラシカルな門。


綺麗に整えられた庭に、洋風の大きな家。


あたしの突然の訪問に、ひー君のおばさんは笑顔で答えてくれた。



「あら、いらっしゃい三咲ちゃん。来てくれるなんて嬉しいわ」


相変わらず、綺麗で上品なひー君のおばさん。


PTAの会長やテニスクラブの役員など、ひー君のおばさんには昔から沢山の肩書きがあって


こんな風に家で会えるのは珍しかったりする。




「突然すみません。あの…ひー君はいますか?」


「あの子、風邪引いちゃって…部屋で寝てるのよ」


「!」



休みだと聞いて、仮病なのかな?なんて思っていたけど。


まさか本当に風邪だったなんて…


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