欲望チェリ-止まらない心
「熱は高いんですか?」


「そうね。でも今は少し良くなったみたい。さっき主治医の先生が帰られた所なの」


「そ…うですか」



おばさんの言葉にあたしは少しホッとした。


だけど…今日はもう会えないよね?



「あの、じゃあまた良くなってから来ます」


「あら?寝ているかもしれないけど、せっかくだから上がって頂戴?」


「え?でも…」


「ちょうど美味しいケーキもあるのよ」



おばさんはそう言うと、


戸惑うあたしを少し強引に笑顔で上げてくれた。




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