欲望チェリ-止まらない心
時はさらに過ぎていく。






冬休みに入ると

すぐにひー君の誕生日が待っていた。




12月24日――…

この聖なる日にひー君は生まれた。






あたしは朝からケーキを作り、手作りの御守りを持ってひー君の家に向かった。


デートのプランは決めてない。


受験生のひー君に、余計な負担をかけないように配慮したんだ。


ひー君の家に行くと、玄関でひー君が出迎えてくれた。


おばさんは留守みたい。


「せっかくX'masなのに、本当にどこにも行かなくていいの?」


「うん、いいの!今日はゆっくりしよ?」


ひー君の部屋で、あたしはコートとマフラーを脱ぎながら答えた。


外に出て…、ひー君が風邪でも拾ったら大変だもん!


「じゃあ、映画でも見る?」


「あ、うん!見たい見たい」


はしゃぐあたしに、クスッと笑うひー君。


あたし達は、ひー君のおじさんの書斎に向かった。


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