欲望チェリ-止まらない心
寒かった校舎裏から空き教室にやってきた。



「あ~さむかった」


優花先輩は手を擦り合わせながら机の上に座る。


あたしもゴミ箱を足元に置いた。





「三咲ちゃん…あたしのこと、軽蔑してる?」


「え…?」


「先生とのこと」


「!」



優花先輩の言葉に…


あたしは少し考えてから困惑の顔をした。


先生と生徒なら…


だけど、不倫については…







「軽蔑はしてません…けど…」



正直なあたしの感想に、優花先輩は小さく微笑んだ。


「あたしね?最初から知ってたんだ。先生が既婚者だって」


「!」


優花先輩は机の上で足を組んだ。



「だから好きになる予定じゃ、なかったんだよ」


「…………」


「なのに、止められなかった。…お互いにね」




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