欲望チェリ-止まらない心
キスして…
「…ところで、三咲」
萌菜ちゃんが去った後、ひー君はあたしを見た。
「今日、メイクしてる?」
「!!!」
あたしはドキッとしながらも、大きく頷いた。
「う、うん。グロスだよ?」
「へぇ?三咲もグロスなんて持ってたんだ」
「へ?あ、う、うん。今どきそれぐらい当たり前だよ!」
子供っぽく思われたくなくて
知ったかぶりをするあたしに、ひー君はまじまじと顔を近付けた。
ひー君の綺麗な顔が間近に迫る。
「な…なに?」
はっ!!
も…もしかしてグロス効果でキスしたくなった?!
甘い予感に、あたしの胸は急激にドキドキし始めた。
はっ…そうだ!
目…!
目は閉じた方が良いのかな!?
あたしは戸惑いながら目を閉じようとした。