欲望チェリ-止まらない心
「ひー君……」


「もういいんだ。俺のことは忘れてくれて」


俺は三咲の言葉を遮った。




三咲に逢いたいと願ったから、罰が当たったんだろうか?


それすらも…許されないのか?





「ひー君……聞いて…」


「嫌だ。聞きたくない。もう帰ってくれ」


俺は逃げるように目を閉じた。






もう聞きたくないんだ。




どうか…わかってくれよ。

情けない俺の心境を…。





三咲に優しくされるたびに…


また期待してしまうバカな自分がいるんだ。





もう戻らせないでくれ。

そんな情けない自分は…もう嫌なんだ。



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