欲望チェリ-止まらない心
三咲の泣き顔に、三咲のわがままに…





俺の心はどんどん折れていく。










三咲はいつもそうなんだ。


小さい頃から俺に心配ばかりかけて。


バカみたいに真っ直ぐに、俺の背中についてきて…


こうやって俺の心を離してくれないんだ…









「三咲は…ズルいよ…」


「…うん…ごめん…ね…ひー君ごめ…」


「………」






もう――…限界だった。




俺は三咲を抱きしめた。




「俺が…どんな想いで離れたと思ってんだよ…」


ギュッと三咲を抱きしめると、冷えきったその冷たい体にまた心が奪われた。


「ごめ…ごめんね、ひー君」


「許せないよ…三咲は勝手すぎる」


「…は…い…」


「それにバカすぎる」


「ごめ…なさ」


ひたすら…ごめんなさいを連呼する三咲。


そんな三咲を抱きしめながら…心が震えて止まらなかった。


愛しさが溢れ出す。



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