欲望チェリ-止まらない心
「ここだよ、三咲」


「!!!」


「覗いてごらん?」


ちちち…近い!

近いよッひー君!


真横にあるひー君の顔に、あたしの心臓は今にも口から飛び出そうになっていた。


いや、もう出ていたかもしれない。


あたしはギクシャクと望遠鏡を覗き込みながら、後ろのひー君ばかりが気になった。


そんなあたしにひー君が言った。



「ごめんね、三咲」


――え?


「俺、三咲の気持ち気付いてたよ」


――!!?


ひー君の言葉にあたしは望遠鏡を覗いたままの姿勢で固まった。


え?

えぇ……???


あたしは戸惑った。


そりゃ…気持ちがバレてたのはそうでしょうけど…


今さらそれカミングアウトしてひー君はなにが言いたいの?!


あたしを辱しめて遊んでいるのだろうか?


そんなあたしにひー君は続ける。


「俺、三咲の勉強の邪魔になったらいけないからずっと我慢してたんだ」


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