欲望チェリ-止まらない心
………え?



突然、グイッとひー君があたしの腕を引いた。


「っ…!!!」


あたしの体はそのままひー君と向き合うようになる。


目の前に、ひー君のあご。


「だけど俺、三咲が合格したら絶対に伝えようと思ってた」


ひー君の息が、前髪にかかる。


「ずっと俺も三咲が好きだったんだ」


ひー君の声が薄暗い部屋に静かに響く。


「三咲、俺と付き合ってくれる?」


「…………っ」


信じられないひー君の言葉に、あたしは顔を上げた。


だって……これは夢?


ひー君が…あのひー君が…



だけど、見上げたひー君の瞳は真剣にあたしを見つめていて…








そして、あたし達はそのまま初めてのキスをした。



ほんの触れるだけの


甘いりんご味のキスをした。




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