欲望チェリ-止まらない心




「三咲なに飲む~?」






薄暗い照明のカラオケBOX。


愛華ちゃんが受話器片手に聞いてきた。


わりと綺麗で広い部屋が嬉しい。


「あ、あたしはオレンジジュース」


「萌菜はココアで希美はコーラだよね?」


「「イェース♪」」


高校生になってから初めてくるカラオケ。


中学生の頃にも、ひー君と家族ぐるみで来たことがあったなぁ。


「最初はやっぱ來未たんでノリ系っしょ」


希美ちゃんが手慣れた感じで、機械を操作する。






その時


ガチャッと音がしてドアが開いた。


あれ?ドリンクが来たの?


あたしは何気なくドアを見た。


しかし、入って来たのは見知らぬ男子3人だった。


―――え?!



「あ、タケぴょんだ~」


希美ちゃんの声が1オクターブ上がる。


「よぉ」


タケぴょんと呼ばれたヤンキー風の男子は当然のように希美ちゃんの隣に座った。


他の男子もそれぞれ座る。


あたしの隣には、優しい系の男の子が座った。



< 62 / 488 >

この作品をシェア

pagetop