欲望チェリ-止まらない心
「三咲ちゃん、かわいい声だったよ」


「…………」


「次はデュエットしよう」


智輝くんって…


真面目そうな見た目とは裏腹に性格は結構、軽いのかもしれない。




帰りたい…











憂鬱なカラオケが始まり数時間。



「やっぱ三咲と智輝、お似合いじゃね」


希美ちゃんがふいにそんな事を言いだした。


「え…?!」


や…やめてよ!


だけど


「うん。なんか無理がない感じだよね」


愛華ちゃんまでもそんな事を言う。


「智輝、男ならイケよ」


机に片足を乗せたタケくんが、面白そうに言う。


「言われなくても、もうずっとアピッてるし」


「!!?」


「三咲ちゃんも、まんざらじゃないよね?」


智輝くんがあたしの肩をグイッと抱いた。


「ひゃっ!!?」


やっ…やだ!!





その時、


突然パシャッとフラッシュがたかれた。


「??!」


見ると、萌菜ちゃんが携帯カメラをこちらに向けていた。


「素敵な二人に拍手♪」




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