欲望チェリ-止まらない心
「そういや、テスト勉強は順調?」


ひー君が話題を変える。


「あ、うん。なんとか…!ひー君は?受験生と生徒会の両立なんて大変そう」


ひー君は一応、受験生。


一応というのは、ここは名門校でエスカレーター式の大学があるから。


だけど生徒会長もしてるし、あたしなんかより大変そう。


だけどひー君はにっこり笑う。


「意外と平気だよ?」


「え~ほんと?」


「うん。なんだかんだ毎日8時間くらい寝てるし」


うそ?!

あたしより寝てるじゃん!


「あ、そっか!だからお肌もツルツルなんだね?さすがひー君!」


「え?そんなことないけど…」


褒めるあたしに少し照れるひー君。



いつの間にか空は夕闇に変わりやって来た電車のライトがホームを照らした。


「電車きたね」


「うん」


こうして、あたし達は家路についた。


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