【完】俺様教師に愛されて。
優しい声音。
ポンポンと、子供をあやすみたいに私の背中をリズムよく叩く。
「なに、言って……」
「寂しいだろ?」
「っ」
ヒュッと、息がのどに詰まった。
「馴れたって……言ったじゃないですか」
馴れた。
もう馴れた。
一人でいるコトなんて、もう馴れた。
寂しいなんて気持ち、もう昔に忘れた。
「お兄ちゃんだって優しくて、凄く過保護だけど、でもだからこそ、寂しくなんて……」
「なぁ、美加。そんな顔で言っても、ぜんぜん説得力ない」
「そんな……顔?」