【完】俺様教師に愛されて。
「……意地、はんなよ」
「離して」
「泣きたいなら泣けよ」
「離して、下さいっ」
「俺が」
「側にいてやるから」と、先生は私の耳元で囁いた。
認めちゃダメだ。
寂しいと、認めちゃダメだ。
認めてしまったら、迷惑をかけてしまう。
お兄ちゃんに、迷惑をかけてしまう。
お兄ちゃんは仕事の関係で転勤が多い。
寂しいなんて言ってしまったら、困るのはお兄ちゃんだ。
だから、認めちゃダメだ。
だから……。
「認めろよ」